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タイで格闘技の世界王者になった内藤のび太を知ってるか

タイで格闘技の世界王者になった内藤のび太を知ってるか

Oneチャンピオンシップで活躍する内藤のび太選手とは?

タイで最強と謳われたムエタイ2階級制覇のデェダムロンに一本勝ちを決め、一夜にして名声を受けた内藤のび太という日本人の総合格闘家を知っているだろうか。いま格闘技界は60kg以下級の軽量級に注目が集まっている。新生K1グランプリでKOの山を築き上げる武尊(たける)選手、PRIDEとDREAMの全盛期から世界でトップクラスの青木真也選手、そして格闘家に似つかわしくない風貌と性格だがリングに上がると誰にも負けない内藤のび太選手は、実績とメディアからの扱いが掛け離れていると感じて仕方がない。

視聴者迎合型のメディアに代わって、内藤のび太選手について解説しよう。

 

タイの英雄を持ち上げるシナリオを崩す勝ちっぷり

日本での一過性ブームとは違い格闘技が大好きなタイ国民。Takayoshi “Nobita” Naitoの名前が、Oneチャンピオンシップの新聞トップ広告に載るのは当然だ。対戦相手のデェダムロンはムエタイ2階級制覇を成し遂げた選手で、Oneチャンピオンシップでこれからチャンピオンとしてストロー級の王座を守り抜くことが期待されていた。東南アジアを主戦場にする格闘技イベントゆえ、お世辞ながらにもマッチング(試合の組み合わせ)が今ひとつ。選手の強さが違いすぎて、初めから片方をスターとして持ち上げたい意図が見えてしまうのだ。

そんなOne陣営が白羽の矢を立てたのが内藤のび太選手だ。タイは国技のムエタイの流れから格闘技を神聖なスポーツと捉えており、ドラえもんのキャラクターであるのび太という名前は使用の許可が下りなかった。Takayoshi Naitoという日本の総合格闘技チャンピオン、デェダムロンが調理する相手は肩書きだけあればよかった。

  • 1R One運営側のシナリオ通りに立ち技主体の展開。内藤選手は果敢にタックルを仕掛けるも、全て見切られてデェダムロンの打撃コンビネーションをもらうシーンが目立つ。
  • 2R 中盤までデェダムロンのペースだったが、タックルを一度成功させたことをきっかけにジワジワと体力を奪い始める。絡みつくようなタックルで優位にたったか。
  • 3R デェダムロンが前半持ち返すも2R後半の疲れが効いたか、内藤のび太が寝技に持ち込んでポジションを変えながら絞め技のアプローチに入る決定的なシーンがくる。
  • 4R 3Rと同様のシーンが訪れる。残り1分を切ったところで鮮やかに一本勝ちを決め、メインイベントは大盛り上がりのまま終了した。

[選手データ]

内藤のび太 Takayoshi “Nobita” Naito
身長170cm
体重52kg(ストロー級)
1984年2月17日生まれ
千葉県印西市出身

23歳から総合格闘技を初める。初めは健康のためくらいにしか考えていなかったが、内に隠れた負けず嫌いが努力に拍車をかけて、無敗のまま2016年10月One Championshipのミャンマー大会で初防衛を果たした期待の世界王者。
One Championship(ワン チャンピオンシップ)とは、シンガポール資本の総合格闘技イベントの名前および団体名で、シリーズはすでに48回目。年末の12月2日にフィリピンのマニラで50回記念大会が予定されている。内藤のび太選手以外の日本人では、青木真也選手がライトウェイト級のタイトルを保持している。

[戦績]

12戦12勝0敗(1KO・6S)
※Sは寝技、締め技による一本勝ち

・修斗新人王決定トーナメント2回戦
2012年8月25日(フライ級)
内藤のび太 ○
フロントスリーパーホールド 2R(2分31秒)
藤川翼 ●

・修斗新人王決定トーナメント決勝戦
2012年12月15日(フライ級)
内藤のび太 ○
KO 2R(3分16秒)
SHOTA ●

〜efightの解説〜
内藤はテイクダウンすると、しっかりと固めてから鉄槌を落し、着実にSHOTAを削っていく。同様の展開が続き、必死にSHOTAが脱出を試みるも、内藤はパウンドを振るい続けてKO勝ちをスコア。

・プロフェッショナル修斗公式戦 SHOOTING DISCO 20
2013年2月23日(フライ級)
内藤のび太 ○
腕ひしぎ逆十字固め 3R(3分10秒)
阿藤リトル ●

〜efightの解説〜
内藤は2012年新人王トーナメントフライ級優勝者で2戦無敗。同じジムのジャイアン貴裕に続く『ドラえもん』キャラでのび太君を演じる。対する阿藤は8戦のキャリアを持つ。
1R序盤からパンチで打ち合う両者、阿藤がローキックも交えて前に出る。内藤は阿藤が攻めて来るとタックルで組み付き、持ち上げてテイクダウンを奪う。内藤は立ち上がろうとする阿藤に組み付いたままで、何度も両足を引き付けてテイクダウンする。
2R、パンチで攻める阿藤に内藤も打ち合う姿勢を見せるが、阿藤が打ち気になるとタックルを合わせてテイクダウン。阿藤が立ち上がろうとするとヒザ蹴りを入れ、再び両足を引き付けてテイクダウン。これが何度も繰り返されて劣勢の阿藤だったが、ラウンド終了間際には豪快なジャーマンスープレックスで内藤を投げた。
3R、パンチで迫る阿藤を内藤がまたしてもタックルでテイクダウン。内藤はマウントポジションを奪ってパンチのラッシュ! 逃げようとする阿藤にパンチを打ち込み続け、最後は満を持しての腕十字! 鮮やかな一本勝ちを飾った。

・プロフェッショナル修斗公式戦 SHOOTING DISCO 21
2013年6月8日(フライ級)
内藤のび太 ○
3R 判定2ー0
ATCHアナーキー ●

・プロフェッショナル修斗公式戦 SHOOTING DISCO 22
2013年10月5日(フライ級)
内藤のび太 ○
3R 判定3ー0
ヒートたけし ●

・プロフェッショナル修斗公式戦第5戦
2013年11月9日(フライ級)
内藤のび太 ○
3R 判定3ー0
オニボウズ ●

〜efightの解説〜
オニボウズはフライ級屈指のハードパンチャーと呼ばれ、内藤は立ってよし、寝てよしの試合展開で対戦相手を圧倒して現在無傷の5連勝中と波に乗っている。
1R、両者がパンチ&ローからタックルを狙う中、内藤が右ストレートでオニボウズをダウンさせる。すかさず組み付いた内藤から逃げたオニボウズだが、バランスを崩したところで内藤にタックルでテイクダウンを奪われる。内藤が上からのパンチ。立ち上がるオニボウズを逃がさず、内藤が再び寝かせる。
2R、きびきびと動く内藤にオニボウズはタックルとパンチで攻めるが、またも内藤にテイクダウンを許す。内藤は抑え込んでのパンチを打ち込む。
3R、パンチで前へ出るオニボウズと、タックルとパンチを織り交ぜる内藤。またもタックルでテイクダウンを奪ったのは内藤の方で、抑え込みながらパンチを見舞う。立とうとするオニボウズを制し、内藤が残り10秒で肩固め。これは極まらなかったが、内藤が判定3-0で完勝した。

・修斗世界チャンピオンシップ挑戦者決定戦
2014年3月16日(フライ級)
内藤のび太 ○
3R 判定3−0
正城ユウキ ●

〜efightの解説〜
世界フライ級王座への挑戦権を懸けて、正城と内藤が対戦。正城はこれまで2度バンタム級で世界王座に挑んでいるが、いずれも敗れている。このチャンスをつかんで3度目の挑戦なるか。一方、内藤は6戦6勝と無敗の快進撃を続けている。
1R、正城は手と足を小刻みに動かしながら距離とタイミングを計り、組みついてコーナーに押し込んでいく。内藤も体勢を入れ替えていくが、正城のほうが押し込んでいる時間は長い。ただし、押し込みながらも相手にダメージを与えることはできず。
2R、内藤のタックルを切り続ける正城。ここで内藤は、組みつかれないよう自分から距離を取り、ロングのジャブと右ストレートをヒットさせる。この作戦変更が功を奏したか、正城は1Rのように組みつき押し込むチャンスを得られない。
3R、同様に距離を取りパンチを当てる内藤。正城は組みつくため、頭を振りながら中に入るが、やはりそこからダメージを与える展開に持ち込めない。反対に内藤がテイクダウンに成功。コツコツとパウンドを落とし、このラウンドを制した。
3-0で判定をものにした内藤は、これで世界フライ級王座挑戦権をゲット。試合後にはなぜか本人ではなくセコンドの鈴木ジャイアン貴裕が、バルコニーで試合を見ていた同級世界王者・室伏カツヤを挑発し、室伏も帽子を脱いで応えていた。

・修斗世界チャンピオンシップ
2014年9月27日(フライ級)
内藤のび太 ○
スリーパーホールド 5R(4分57秒)
室伏シンヤ ●

〜efightの解説〜
室伏は今回が初防衛戦。のび太はデビュー以来7戦全勝で世界タイトル挑戦までたどり着いた。この大一番にものび太は同門のジャイアン貴裕に首根っこをつかまれてのリングイン。
1Rと2Rは室伏が優勢。のび太はパンチで前に出るが、両ラウンドとも室伏に立ったままバックを奪われて背後からのパンチをもらう。
しかし3R、のび太がついにテイクダウンに成功し、立ち上がろうとする室伏を逃がさず寝技に引きずり込む。マウントポジションとバックから室伏にパンチを入れ続けるのび太が形勢逆転。
4Rものび太がテイクダウンを奪い、同様の展開に。のび太は2度腕十字を仕掛けたがこれは極まらなかった。
5Rは室伏のタックルを潰したのび太が上になり、立ち上がろうとする室伏から離れず寝技に引きずり込む。上のポジションをキープしてパンチを入れ続けるのび太が最後、スリーパーを仕掛けて一本勝ち。残り試合時間はわずか3秒だった。
勝利者インタビューを受けるのび太だが、セコンドのジャイアンがすぐにマイクを奪い取り、「こんなヤツが勝ってすいません。でも、のび太は強いでしょう?」と代わりにアピール。さらに、会場に来ていたパンクラスのフライ級王者・砂辺光久に「最軽量級の最強は修斗とパンクラスで決めないといけないと思います。どうですか?」と対戦をアピール。砂辺はリングサイドまで姿を現し、「パンクラスで待ってるよ」とだけ言い残した。
のび太は「今まで賞状もメダルもベルトももらったことがなかったので嬉しいです」と控えめに勝利を喜んだ。

・修斗世界タイトルマッチ
2015年7月26日(フライ級)
内藤のび太 ○
肩固め 4R(4分46秒)
澤田龍人 ●

〜efightの解説〜
のび太は昨年9月27日のタイトルマッチで、室伏シンヤにスリーパーホールドで一本勝ちして8戦無敗で世界王座に就いた。王者第一戦がこの初防衛戦。挑戦者の澤田は僅か6戦目で世界タイトルに挑戦する19歳のホープ。試合開始前、のび太には『ドラえもん』の声優・水田わさびさん、ジャイアンの声優・木村昴さんから激励の花束が手渡された。
1R、澤田がパンチでラッシュを仕掛けて攻勢に立ち、のび太はパンチを浴びてバランスを崩し、いきなりピンチ。さらにテイクダウンされたが、のび太は上を奪い返す。澤田が立ち上がるとのび太はパンチからタックルでテイクダウン。澤田も下からパンチ、ヒジを入れる。
2R、のび太がパンチからのタックルでテイクダウンするが、澤田が体勢を入れ替えて上になる。めまぐるしく上下を入れ替える両者だったが、最後に上になったのはのび太の方。逃れようとする澤田を抑え込み、バックも奪う。
3R、のび太はいきなりタックルを仕掛けてテイクダウンに成功。またも両者は上下のポジションを入れ替えるが、のび太がしつこく抑え込み、バックも奪う。立ち上がろうとする澤田を何度も寝技に引き戻す。のび太は時折、パンチやヒザ蹴り。
4Rもパンチからタックルに入り、執念深く寝技に持ち込むのび太。立ち上がろうとする澤田を制し、バックも奪い、抑え込む。激しい消耗戦となるが、両者とも動くため膠着状態にはならない。
そして、澤田を上から抑え込んだ内藤が残り1分で肩固めの体勢に。残り時間を耐えようとした澤田だったが、あと14秒のところでタップ(ギブアップの意思表示)。大歓声に包まれる場内。執念のテイクダウン&寝技でのび太が初防衛に成功した。

・修斗世界チャンピオンシップ
2015年11月29日(フライ級)
内藤のび太 ○
5R 判定3−0
猿丸ジュンジ ●

〜efightの解説〜
9戦無敗の王者のび太が2度目の防衛戦を迎えた。挑戦者は“フライ級最強の拳”と呼ばれる打撃が得意な猿丸。3連続KO勝ちで4度目のタイトル挑戦の権利をつかんだ。
1R、パンチで攻め込もうとした猿丸にのび太がタックル。猿丸は完全に寝かされるのを防ぐが、のび太はしつこくテイクダウンを仕掛け、立ち上がろうとする猿丸に組み付いたまま最後まで抑え込んだ。
2Rものび太はすぐにタックル、立ち上がろうとする猿丸を寝かせにいく。猿丸は下からパンチを打ち、のび太も打ち返す。のび太はサイドポジションからマウントを奪い、パンチとヒジの連打。ここで「まだいくな」というセコンドの制止を振り切って腕十字を仕掛けると、猿丸が待っていましたとばかりに腕を抜いて立ち上がり、上からパンチを落とす。のび太もすぐに起き上がって上のポジションを奪い返した。
3R、このラウンドものび太がパンチをかいくぐってタックルに入り、立とうとする猿丸を必死に抑え込んでいく。猿丸に下からパンチ、ヒジを打たれたが上のポジションをキープして終えた。
4Rものび太がすぐにタックルで猿丸に尻餅をつかせて抑え込みにいく。しかし、猿丸が立ち上がってヒザ蹴り。のび太はまたもタックルを仕掛けるが、猿丸に立たれてしまい、さらにバックを奪われるピンチに。猿丸は背後から顔面にパンチを入れ、スリーパーを狙う。このピンチを耐えたのび太が最後に上を奪い返す。
5R、パンチからタックルにいったのび太だが、猿丸は立ち上がる。するとのび太はパンチの連打からまたもタックル。しつこく猿丸を寝かせにいく。猿丸が脱出に成功してものび太はなおも組み付いて寝技に引きずり込む。猿丸は片手をマットに着いてバランスを保ち、完全に寝かされるのを防ぐ。さらに抑え込むのび太の顔面にパンチを入れた。
熱戦は判定にもつれ込み、のび太が勝利。

・ワンチャンピオンシップ43(ONE CHAMPIONSHIP 43)
ONE世界タイトルマッチ 5分5R
2016年5月27日(ストロー級)
内藤のび太 ○
チョークスリーパー 2R(4分0秒)
デェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク ●

・ワンチャンピオンシップ44(ONE CHAMPIONSHIP 44)
ONE世界タイトルマッチ 5分5R
2016年10月7日(ストロー級)
内藤のび太 ○
裸絞め 3R(1分33秒)
ジョシュア・パシオ ●

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