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都市の拡大がアユタヤの世界遺産を脅かす

タイのアユタヤ王朝の都として栄えた古代都市アユタヤは現在、急速な経済の成長と水の管理問題に悩まされている。

1991年に文化遺産としてユネスコの世界遺産に登録されたアユタヤ歴史公園内の遺跡群は危機にさらされている、と専門家は言う。首都バンコクから約80キロ北に位置するユネスコの世界遺産であるアユタヤ遺跡群は14世紀から18世にかけて栄え、当時、世界で最も豊かな都市のひとつであり、ヨーロッパと東アジアを結ぶ国際貿易都市でもあった。かつてサイアムとして人々に知られていたタイの美しい古都アユタヤの遺跡群は現在、世界中の観光客を呼び寄せる人気スポットになっている。しかし、都市計画の不備と低水域の水管理への影響は、アユタヤ歴史公園に脅威を与えている、とユネスコ歴史・文化部隊のモンテイラ・ホラヤングラ・ウナクルは言う。「アユタヤの半分は世界遺産の歴史公園として保護されていますが、東半分は近代的な開発が多く行われている場所です。」とモンティラはロイター通信の電話インタビューで語った。
急速な発展は、洪水を防御する地域の能力に懸念を抱かせている。2011年にタイで起きた大洪水では、アユタヤの歴史公園が浸水し、多くの市民は避難を余儀なくされた。災害の爪痕はいたるところで見られ、何十もの寺院が数週間浸水したアユタヤの遺跡では壁画などの劣化が確認されている。タイは、先月、ユネスコと協力して、レンガ造りの建造物の保存について話し合うための国際会議を開催した。洪水被害を悪化させた最大の原因はチャオプラヤ・ダムの治水計画を超える超過洪水が発生し、下流の洪水を更に悪化させる可能性を知りながらも、放水量を増加させなければならなかったことにあるという。それにより、水位がさらに上昇し被害が深刻化した。都市の拡大は人口の増加を招き、生活排水を増加させるなどの弊害が生まれる。普段から洪水被害に悩まされているアユタヤ市民にとっては急速な経済成長は不安だということだろう。

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