ここまで0勝4敗と波に乗れないサッカータイ代表は11月15日、オーストラリア代表をホームに迎えたこの一戦でようやくらしさを見せた。敵地タイに乗り込んだオーストラリア代表チームの動きは重く、明らかにコンディションを崩していたものの、タイ代表チームは強国オーストラリアを相手に一歩も引かない戦いを見せた。後半20分にPKを取られるまでは2–1と先行し、勝利の可能性さえ感じられた。ロシアワールドカップアジア最終予選でこれまでツキに見放されていたタイ代表のこれまでの戦いぶりを見ると、決して数字では測れないものがある。ワールドカップ初出場の夢は今回も叶わなそうだが、今回のオーストラリアとの試合をドローで終え、なんとか0ポイントでの予選敗退は間逃れた格好となった。しかし、タイ国内サッカー(タイ・プレミアリーグ、大会のメインスポンサーであるトヨタ自動車の名を冠し、トヨタ・タイ・プレミアリーグとも呼ばれる)は年々、盛り上がりを見せ、現在、東南アジアではマレーシアのスーパーリーグに並ぶ、もしくはそれ以上の人気を誇っている。近年、タイのサッカーの質と水準は大幅に改善されている。タイがワールドカップに出場する日はいつか訪れるだろう。