スイス・チューリッヒに本社を置く世界有数の金融機関クレディ・スイスが発行したグローバル・ウェルス・レポート2016年(Credit Suisse’s Global Wealth Report 2016)で、最も不平等な富を抱えている国が発表された。調査によると、ロシアは最も不公平な富の配分をしている国だという(国の富のほぼ3/4をわずか1%の人が独占)。また、インドとタイでは、上位1%が富の60%近くを占めていると、している。インドネシアとブラジルでは、上位1%が国益の半分を支配している、と報告した。
報告書は、2008年の世界金融危機以来、世界的に富の不平等が拡大しており、世界中のほぼすべての地域で富の不平等が存在すると述べている。多くの金融機関は今後、富の分配がより不均衡になると予測している。
余談になるが、この報告書では日本と米国は最大の進歩を遂げているとされたことに対し、英国は、EUを離れる決断がイギリスのポンド崩壊を起こし、市民の財産に悪影響を与えたと、指摘されている。