今年のバンコク首都圏での渋滞は例年よりもさらに悪化することが予想されている。これは地方のタイ国民が年末の休みを利用し、亡きプミポン国王への追悼のためバンコクを訪れることが原因だとされる。また、12月28日から31日までの間、バンコクから各地方へ行くすべての長距離バスが新年の休暇のため完全に予約されているという。タイの健康増進財団(Thai Health Promotion Foundation)のルンガルン・リムラハファン(Rungarun Limlahaphan)氏は、新年の渋滞は通常であれば、バンコクへ上るよりもバンコクから下る方が多いと、述べている。この基金は、交通事故の削減キャンペーンを主に展開し、道路交通統計を追跡している。タイ全国の多くの国民が、新年の間(12月31日から翌年1月3日)に首都バンコクを訪れ、宮殿の故プミポン前国王に追悼を捧げるだろうと、同氏は見解を述べている。
道路安全指導センターによると、2013年、2014年、2015年の新年の7日間で、毎年平均52人が死亡し、474人が負傷しているという。また昨年には、新年の死者数が380人にも上ったことも報告されている。事故の最も一般的な原因は、運転手のスピード違反や飲酒に起因する。タイ警察とタイ健康増進財団はバンコクの道路安全を促進しながら、飲酒運転のメッセージと交通事故のリスクを強調する広報キャンペーン「Return Safely Home」を共同で開催している。国営バス会社であるトランスポート・カンパニーのアムナート・ウナードガム(Amnat Unardngam)社長は、バンコクから地方行きのバスは年末年始の新年期間中、すべての座席が埋まっている状態であることを発表した。高い需要に対応するために、昨年、新年に配備された600台の追加バスに、さらに800台を追加するという。バスチケットはバスターミナルで購入する必要があり、コールセンターとウェブサイトからの予約はストップしている。新年のお祝い期間中、各県の観光者数は1日約8万人から15万人に上ると予測されている。また、ピークは12月29日から12月30日になると、同社長は述べている。12月29日から31日の期間のバンコクからの出発便は7,200から9,000に増加し、1日に推定18万3000人の乗客を処理することになるという。モーチット2のバスターミナルでは渋滞に対処するため、12月28日から12月30日の午後6時から午後10時の間に長距離バスを利用する乗客は、近くの陸送局の前から出発になると通知されている。ターミナルの前に無料のシャトルバスが設けられ、そこから出発地の陸送局へ行くという手筈のようである。専用バス運行会社でチケットを予約した乗客は、各専用バスターミナルでバスに乗る必要がある。