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タイの広告媒体はマス広告、SP広告からネット広告へ

タイの広告媒体は、メディア広告、セールスプロモーション広告からインターネット広告(Web広告)に変化する。

今年、タイのメディア・エンターテイメント業界は、戦略と予算配分の面で従来のフォーマットから新しいプラットフォームに移行し、デジタルエコシステムに変身を遂げている。主にオフラインからオンラインメディアへの広告費の配分を増やしている大手ブランドや広告主は、ブランド意識や顧客関与を高めるだけでなく、電子商取引ビジネスを推進するために、デジタルツールを重視するようになった。この変化するマーケットでは、デジタルメディアの所有者と代理店が大きな利益を上げる可能性があるという。タイのデジタル代理店協会(DAAT)は、デジタルメディアへの広告費が来年には100億バーツ超に達すると予測している。

デジタル代理店協会(DAAT)のSupachai Parchariyanon会長は、最大の広告主であるスキンケア製品販売会社は、数年前よりもデジタルメディアに費用を費やすようになっており、オンラインメディアが消費者にとっての購入源になりつつあるとしている。TNSタイはデジタル代理店協会(DAAT)との共同研究で、スキンケア製品が販売量で最も急成長を遂げている産業の1つであり、非アルコール性飲料、銀行、アルコール飲料、ビタミン、および食品サプリメントがそれに続くと報告した。また、今年度のデジタル広告の全体的な支出は前年度比で22%増の98億8千万バーツになると予測した。Facebook広告はデジタル広告セグメントを支配すると予想され、今年は28億4千万バーツ、YouTubeは16億6千万バーツ、ディスプレイ広告は16億2千万バーツとなる見通しで、残念ながらタイのオンラインメディア所有者は、世界的なソーシャルメディアの巨人と比べるとまだまだ収益が少ない状況となっている。

メディア学者のSikares Sirakan氏は、タイのメディア業界の今後の展望に疑問を呈しており、グローバルな競争相手がタイ市場でますます重要な役割を果たしていく可能性があるとして警告している。多国籍企業と地元の広告主の双方がデジタル媒体店に予算を割り当てる傾向があったため、印刷媒体は広告収入の点で最も苦しんでいるように見える。過去4〜5年間のブランドオーナーや企業からの広告費を振り返ってみると、雑誌や新聞業界では成長機会は限定的だったことがわかっている。ニールセン・タイ(Nielsen Thailand)は、今年最初の11カ月間に、雑誌の広告が昨年の同時期より30.84%減ったと報告した。それによると、雑誌広告は2012年以降継続的に減少している。新聞広告の支出も同様に減少傾向にあり、今年最初の11カ月間の支出はわずか88億9千バーツにとどまっている。2012年度には215億バーツあった出版業会の広告収益は昨年、123億3千バーツまで減少した。IPG Mediabrandsの会長であり、タイのメディアエージェンシー協会会長であるWannee Rattanaphon氏は、タイ国内の全メディア業界は、国内景気の減速と消費の低迷を主な理由として、3年連続の減少を経験したと語った。今年中、テレビ放送局は、新世代の視聴者向けにビデオオンデマンドサービスを拡大するために、デジタルプラットフォームの開発にさらに力を入れている。ソーシャルメディアネットワークを使ってターゲット視聴者と交流し、テレビ視聴率を上げることも計画している。Chalakorn Panyashomの最高経営責任者(CEO)Chalakorn Panyashom氏は、国際ヒットTVフォーマットを獲得するために、デジタルコンテンツチームがYouTubeや公式サイト、モバイルアプリケーションで独自のお気に入り番組を制作し、番組を提供していると語った。Chalakorn氏は、需要の高まりに合わせてデジタルコンテンツのスタッフを来年には10人から30人に増やす目標であると述べた。また、Workpoint Entertainmentが運営するデジタルテレビ局を良い例に挙げ、Workpoint TVはFacebook Liveなどのソーシャルメディア機能を使って、どのテレビ番組が公開されているかを視聴者に配信し、視聴者の興味をひきつけていると語った。 One31デジタルテレビ局の副CEOであるDew Waratangtragoon氏は、ソーシャルメディアの巨人とのコラボレーションを続け、視聴者のシェアと収入を増やし続けると述べている。

出典:The Nation

広告の種類と主要広告媒体

インターネット広告(Web広告)

インターネット広告は、インターネット上のウェブサイトやソーシャルメディア、アプリやメールなどを用いて配信される広告手法です。

  1. アフィリエイト広告
    アフィリエイト広告は、広告主の商品やサービスが実際に成約された際に広告費が発生するタイプの広告です。成果報酬型広告とも呼ばれています。
  2. リスティング広告
    リスティング広告は、検索エンジンの検索結果ページに、検索キーワードと連動して表示されるタイプの広告です。
  3. アドネットワーク広告(ADNW)
    アドネットワーク広告は、多数のWebサイトやブログを集めて広告ネットワーク(アドネットワーク)を形成し、そのネットワーク内のサイトへ広告を配信する手法です。
  4. ソーシャルメディア広告
    ソーシャルメディア広告は、ソーシャルメディアへ情報を広める仕組みを備えた広告手法です。国内ではTwitter広告とfacebook広告を中心に近年ニーズが高まっています。
  5. 掲載型広告
    掲載型広告は、ネットメディアやデータベースサイトなどの媒体のコンテンツの一部として掲載する広告です。
  6. DSP広告
    DSPはDemand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略称で、広告主側の広告効果の最大化を支援するプラットフォーム(ツール)です。簡単にいうと、複数のアドネットワークへの配信を効率化・最適化するツールです。
  7. ネイティブ広告
    ネイティブ広告は、そのメディアやサービスのコンテンツの一部であるかのように見えるタイプの広告手法です。
  8. バナー広告(純広告)
    バナー広告は、Webサイト上に画像やFLASHを用いて表示される広告で、純広告とも呼ばれます。インターネットが登場した初期の頃にスタンダードとなった広告手法です。
  9. 動画広告
    動画広告は、Webサイトの広告枠で、テレビCMのように一定時間動画を表示する広告手法です。
  10. メール広告
    メール広告電子メールに掲載される広告です。ユーザーのメールアドレスデータを所有している媒体が取り扱っています。バナー広告と同じく、インターネット普及初期から使われている広告手法です。
  11. リワード広告
    リワード広告は、成果報酬型(アフィリエイト)広告の一種で、アクセスした訪問者に報酬の一部を還元する仕組みを持ったネット広告です。
  12. RSS広告
    ユーザーのRSSフィード内へRSS記事と並んで表示される広告です。

マスメディア広告

マス広告とは、マスメディアの広告を指す言葉で、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4つの媒体(マス4媒体)に掲載される広告です。マス広告は、幅広いリーチ数を得たい場合や、特定の視聴者・読者に向けて広告配信を行いたい場合に効果的な広告手法です。

  1. テレビ広告(TVCM)
    テレビ広告は、テレビの放映中に流されるコマーシャルを指します。短期間で膨大なリーチ数を獲得したり、ブランド・ロイヤルティを構築できる広告手法です。
  2. ラジオ広告(ラジオCM)
    ラジオ広告(ラジオCM)ラジオ広告は、ラジオの放送中に流されるコマーシャルを指します。テレビ広告と同様に、タイムCMとスポットCMが存在します。
  3. 新聞広告
    新聞広告は、新聞の広告スペースへ掲載される広告です。
  4. 雑誌広告
    雑誌広告は、ファッション・グルメ・美容・旅行・趣味など生活者の特定のジャンルに特化した紙メディアへ掲載される広告です。

セールスプロモーション広告(SP広告)

SP広告とは、セールスプロモーション広告を指す言葉です。消費者を購買行動へ動かす販売促進を主な役割としています。マス広告とネット広告に区分されない媒体が俗称されており、DM(ダイレクトメール)、折り込みチラシ、屋外広告、交通広告、POP、キャンペーン、フリーペーパーなどが該当します。

  1. DM(ダイレクトメール)
    ダイレクトメールは個人や法人宛に直接商品・サービスの案内などを送付する方法による宣伝手法です。
  2. 折込広告(チラシ)
    折込広告は、新聞に織り込まれるチラシを指します。新聞広告は出版社を通じて掲載されますが、折込広告は新聞販売店を介して届けられます。
  3. イベント・キャンペーン
    消費者や企業に向けてイベントを開催、またはスポンサーとして協賛して参加する方法です。代表的なものは、スポーツイベント、文化イベント、展示会、ショー、セミナー、パーティーなどがあります。
  4. 交通広告
    交通広告とは、電車・バス・タクシーの車内外や航空機・船舶などの公共交通機関で掲載される広告の総称です。
  5. POP広告
    POP広告は、Point of purchase advertisingの頭文字を取った略語で、紙に商品名や価格、キャッチコピーや説明文などが記載された広告で、主に商店で用いられる広告手法です。
  6. フリーペーパー
    フリーペーパーは、広告収入を元に定期的に制作され、無料で配布される紙メディアです。駅構内やコンビニ、スーパーなどで配布されています。
  7. 屋外広告(看板広告)
    屋外広告は、店舗やビルの側面や屋上、店舗前や道路に置かれる看板型広告です。主に企業のブランドマーケティングや、近隣で店舗ビジネスを行なっている企業の宣伝に活用されます。

出典:Marke Hack 

One comment

  1. 初めまして今年に入りまして、スクンビット23ヤングプレイスにて カラオケスナック2店舗
    トンロードンキホーテ横に日本料理屋【5月オープン】
    3店舗手掛けておりますが、このコロナ渦の中集客をインターネットでと考えておりまして
    無料広告などを通して実績がでるようでしたら課金をしていければと考えております、弊社としましては、このコロナ渦をチャンスと考えておりまして
    今年中にカラオケ&日本料理店など飲食店の分野で5店舗~10店舗、店舗展開を視野に入れています、お力添えよろしくお願いします。

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