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メコン川に生息する巨大ナマズが絶滅の危機

メコン川に生息する巨大ナマズは現在、メコン川沿いの開発プロジェクトのために絶滅の危機に瀕していると、専門家は警告している。一方、地元の人々は、メコン川に生息する「メコン巨大ナマズ」を捕まえることに関連する伝統的な文化が徐々に消えていくことを恐れ、巨大ナマズの捕獲が禁止となることに難色を示している。国際自然保護連合(IUCN)が絶滅の危機に瀕している生物として、レッドリストに指定しているメコン巨大ナマズは世界最大の淡水魚として知られ、中国からカンボジアへと流れるメコン川とカンボジアのトンレサップ湖を生息地としている。メコン川委員会(MRC)のシニア水生生態学専門家チャバリット・ヴィンタヤノン(Chavalit Vidthayanon)は、メコン川の巨大ナマズの野生個体数は90%減少し、その生存率はダムプロジェクトを含む開発から深刻な脅威にさらされているとの見通しを発表した。現在、メコン川に生息する巨大ナマズの数は大幅に減少している。研究者たちは、生存しているメコン巨大ナマズは現在、タイとラオス間を流れるメコン川(ルーイからウボンラチャタニ間)に生息していると信じているが、この淡水魚の正確な数はわかっていない。「この魚はチェンライのチェンコン地区の川に産卵地を持っているので、サイニャブーリーダム(Xayaburi Dam)やパックベンダム(Pak Beng Dam)などのダム開発プロジェクトによって、移動が阻止され、絶滅の危機に瀕している。メコン巨大ナマズがダムを通り越えて、魚を産卵場に運ぶ代替手段を見つけなければならない。」メコン川委員会(MRC)のチャバリット氏はこう発言し、メコン川流域の住民が、野生のメコン巨大ナマズを絶滅から保護し、ダムを通って魚を移動させる可能性を模索するよう、協力を促した。同氏はまた、魚がチェンコーンまで移動する可能性はあるが、中国からラオスのルアンプラバンへの航路を作る計画が魚の再生を混乱させる可能性があるという懸念を表明し、「魚は河川の流れが安定していて、繁殖に適した水質と環境が必要です。その川の一部で大きな貨物バージが頻繁に動くと、生殖に影響を及ぼす可能性がある」と語った。チェンコーン(Chiang Khong)地区のメコン巨大ナマズの伝統的な専門家であるライアン・ジナラス(Rian Jinarath)氏は、2006年以来、メコン巨大ナマズを捕獲することが正式に禁止となったが、メコン巨大ナマズは既にこの地域の川には生息していないとの見解を示し、「メコン巨大ナマズを捕まえる時期は、4月から6月にかけての3ヶ月しかなく、民間伝承によれば、メコン巨大ナマズはルアンプラバンにある川の聖霊が守っているメコンの水中洞窟に住んでおり、ソンクラーン(タイの旧正月)の祭りの後だけ北へ旅行することが許されるといると信じられてきました。私が若い頃、メコン巨大ナマズはこの地域に豊富に生息していましたが、社会が近代化された後、川の上流でのダム建設やコンクリート堤防の建設といった汚染や生態系の悪化により、減少しました。」と発言した。

タイの漁業局は1983年以来、メコン川の巨大ナマズを人為的に捕獲し、その魚を全国の大きな貯水池に放出してきたが、野生のメコン巨大ナマズ減少し続けている。チェンコーン市場の魚の売り手は「メコン川の野生の魚は長い間存在していない。これは、メコン巨大ナマズの場合だけでなく、他のタイプの魚もそうです。漁師たちはもはや川の魚を捕まえることはできない。」と述べ、現在、市場で売られているメコン巨大ナマズはすべてが養殖された魚であると認めた。一方、ルアンプラバーン(ルアンパバーン)では現在も野生のメコン巨大ナマズを市内の有名な朝市で見つけることができるという。ラオスの魚の売り手は、「私は漁師からメコン巨大ナマズを購入して市場に売っており、主にサイニャブーリー県とルアンプラバーン(ルアンパバーン)県で捕まえられる。過去、メコン巨大ナマズは簡単に見つけられましたが、なぜこの魚が希少になったのかわかりません。」と述べ、シーズン外である5月、6月にも関わらず、メコン川から新鮮なメコン巨大ナマズを捕獲したことを報告した。

出典:The Nation

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