タイの軍事政権が発表している潜水艦を中国から購入する案は、タイの国会にあたる国家立法議会(NLA)で3隻の潜水艦のうち1隻を購入する資金として、135億バーツを調達したことにより実現するとみられている。タイ政府は今後、最終的な合意に向け中国側との交渉を進めていく。タイのプラウィット副首相兼国防相は24日、「近隣諸国も潜水艦を配備しており、海洋権益の確保には不可欠だ」と述べ、近隣諸国ですでに潜水艦が配備されていることを例に挙げ、潜水艦は海洋上における軍事バランスを維持するために必要であるとの見解を示した。タイの主権と豊かな海洋資源、特にアンダマン海の保護、防衛強化につながるとされる中国製の潜水艦は早ければ2023年には配備されることになる。中国の生産者が船舶を建造するのには6年かかるだろう、とタイ政府の広報担当者は述べている。海上の脅威があいまいなため、タイ海軍が小型潜水艦を必要とするかどうかについては地域の安全保障の専門家によって意見がわかれている。一部のアナリストは、船舶を購入する方がより良い防衛戦略になると述べているという。タイはベトナム戦争以来、アメリカの軍事的な同盟国とされてきたが、軍事政権移行後は中国との関係強化が浮き彫りになっている。
