バンコク中心部のパトゥムワン区にあるラマ4世通りとサートーン通りの交差点にかかるタイ・ベルギー橋(立体交差橋)で先月28日、陸橋下に置いてあったプラスチック製の大量のごみ箱が発火、炎上した。陸橋下のスペースは市がゴミ管理のため利用していたというが、出火の詳しい原因はわかっていない。30分以上に及んだ火災により、熱で鋼鉄製の橋梁の一部が損傷し、被害の大きかった下り線は現在、通行止めとなっている。被害の比較的少なかった上り線2車線は翌日、3月1日から一部規制を設けて、再開している。改修工事は少なくとも1カ月以上を要し、タイ・ベルギー橋を含めたこのエリアの渋滞悪化は避けられない。
タイ・ベルギー橋の歴史
1986年8月19日、バンコク首都圏庁 (BMA)とベルギーの公共事業省は、バンコクで最も混雑している交差点のひとつであるラマ4世通りとサートーン通りの交差点に立体交差橋を建設する計画に合意した。ベルギーは橋梁の設計および建設作業の監督全般を担い、 バンコク首都圏庁は基礎工事、移転費用、および橋梁の建設および作業に関係するすべての費用を賄った。2000トン以上の鉄鋼がブリュッセルに集められ、それらはアントワープから建設のためにバンコクに出荷された。全長290メートルのタイ・ベルギー橋建設に要した期間はたった1ヵ月ほどだったという。1988年4月25日、タイ・ベルギー橋の正式な開通を記念した式典が開催され、シリントーン王女が主催を務めた。
