タイの北部チェンマイ県のメーテーン郡にある象の保護施設「エレファントネーチャーパーク」は1996年の設立以来、200頭以上の虐待された象や捨てられた象たちを保護している。チェンマイ市内から車で一時間ほどの距離にある美しいテーン川の渓谷に囲まれた広大な敷地では、劣悪な環境で育てられ、調教師に受けた虐待によってトラウマを抱える象たちが日々、平穏に暮らしている。
このゾウ保護施設に、5月25日、人間の虐待によって生まれてすぐに母親を失った子象が移送された。調教師の虐待から救われた「ドク・ゲーウ(Dok Gaew)」と名付けられた小象はラムパーン県にある象の保護センターで1歳9ヶ月まで育てられた後、エレファントネーチャーパークへの移送が決定した。到着した際には、他のゾウからの熱烈な歓迎を受け、その様子が映った動画は大きな反響を呼んだ。
エレファントネーチャーパークは持続可能なビジネスモデルとして、多くの保護団体が参考にしている。ホームページなどでの積極的なPR活動を通して、象と触れ合う機会を訪問者に提供することで、ソーシャルビジネスとして成功を収め、現在ではタイ国内とカンボジアの4カ所で経営を行っている。
子象「ドク・ゲーウ」到着時の熱烈な歓迎シーン
▼エレファントネーチャーパークの公式ホームページ(英語)▼
https://www.elephantnaturepark.org