トンロー警察は9日夜(午後10時半頃)、バンコク・ワッタナー区のエカマイ・ソイ23にある「グランド・ハイテク・タワー」の7階にある一室で拉致後、監禁されていたタイ在住の邦人ビジネスマン、ワタナベ・ツネミ(55)さんを救出し、現場にいた3人の日本人、小針政人(49)、宮田清人(57)、鶴添玲王(40)を現行犯逮捕した。拉致、監禁、傷害などの容疑で逮捕された3人の日本人は共謀して、5日からワタナベさんを監禁、金属バットで殴り右脚を骨折させるなどの暴行を加え、金品を脅し取ろうとした疑いが持たれている。警察が到着した時、被害者の男性はベッドに電気コードで縛りつけられ身動きが取れない状態であったという。男性が5日から自宅に戻っていないことを不審に思ったタイ人の妻が7日、警察に相談し、捜査が開始された。その後、容疑者を特定した警察当局は、スクンビット・ソイ26付近で容疑者の運転している白いトヨタヴィオスを発見し、追跡、逮捕に至った。逮捕された男たちのうち2人は、ワタナベさんと顔見知りだったと言われ、3年前、ワタナベさんが日本の自宅の改修工事を依頼したときの下請け業者が鶴添容疑者たちであり、その後、金銭的なトラブルが発生し関係が悪化したとタイのメディアは報じている。
タイ警察当局はその後の調べで、男たちが借りていたスクンビットソイ49にある他の部屋から、ノコギリ、ロープ、ゴミ袋、ビニールシート、結束用テープを発見し、仮にワタナベさんがATMの暗証番号を吐いていたら、既に殺されていた可能性があったことを明らかにした。
