タイの仏教界が、先月SNSに投稿された僧侶の不適切な行動を描いたAIフェイク画像に激怒しています。これらの画像には、エレキギターを演奏する僧侶やタトゥーが描かれた腕、女性に囲まれた姿などが含まれており、仏教徒が多数を占めるタイの国民に衝撃を与えています。
タイでは、僧侶は特別な尊敬の対象とされており、市民は托鉢(たくはつ)のために出てきた僧侶に食べ物や現金を寄付し、敬意を表しています。そのため、尊敬されるべき僧侶のフェイク画像に対して、市民からは「不適切」といった怒りの声が上がっています。
一方で、仏教の熱心な信者が減少しているとされるタイの若者の中には、「アート業界で働いているのでクリエイティブだと思う」という捉え方をする人もいます。
タイの国立仏教事務所は、仏教の評判を傷つけたとしてサイバー犯罪警察に徹底的な調査を要請し、声明を発表しました。さらに首相府もフェイク画像の拡散を控えるように呼びかけています。現地メディアによると、フェイク画像を作成した人物は最大で懲役5年の可能性があると報じられています。