タイ政府は８日、2024年1月1日から1日当たりの平均最低賃金を2.37％引き上げると発表しました。政府の高官によると、この措置は労働者の生活水準の改善を目指すものです。
ロイター通信によると、政府代表、民間企業、労働団体から成る委員会は、１日当たりの最低賃金を３３０─３７０バーツ（９．３３─１０．４６ドル）とし、現状の３２８─３５４バーツから引き上げることで合意しました。労働省の高官は記者会見で、「この調整により、労働者が経済条件に基づいてビジネスに適した生活水準を実現できる」と述べました。
しかし、この引き上げ幅は、与党が選挙戦で公約していた1日400バーツの最低賃金には達していません。前政権は昨年10月、最低賃金を5.02％引き上げていましたが、今回の措置はそれを下回るものとなっています。
この賃金引き上げは、タイ経済の回復を支援し、労働者の生活水準を向上させることを目的としていますが、選挙公約を下回ることから、一部では批判の声も上がっています。