セター・タビシン首相は、電気自動車(EV)業界との関係強化を目的に、今週末日本を訪問します。この訪問は、日本のトップ自動車メーカーとの会合や、タイでのEV生産への移行に関する支援を目的としています。財務省、運輸省、投資委員会(BOI)の主要人物が同行する予定です。
この訪日は、自動車製造へのロボット技術の導入を促進し、タイへの日本の投資をさらに誘致することを目的としています。また、セター首相は、アンダマン海とタイ湾を結ぶ野心的なランドブリッジ構想の発表も予定しており、マラッカ海峡の船舶交通を大幅に緩和する計画です。
日本の岸田文雄首相との会談も予定されており、11月に米国で行われたAPEC首脳会議での前回の会談に続くものです。セター首相は、「日本企業がタイで成功できるようにするのが私の仕事だ」と述べ、タイへの投資拡大に期待感を示しています。
日本とASEANの友好協力50周年を記念した首脳会議に出席するセター首相は、日本の自動車メーカーが高いシェアを維持しているタイで、中国メーカーがEVの現地生産を相次いで打ち出している現状に対し、日本の遅れに懸念を示しています。同氏は、クリーンエネルギーへの移行を急がなければ、日本は取り残されると述べ、タイでのEV生産に向けて税制面での優遇措置を検討していく考えを明らかにしました。
また、おととしの軍事クーデター以降、混乱が深まる隣国ミャンマーの情勢についてセター首相は懸念を示し、「この問題への主導的な役割を担う必要がある」と述べ、特別首脳会議でも各国と議論する意向を示しています。
